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2008年08月04日

ヒトナツ恋の俳句集

君はミツバチ花数あれどここへきて


夕立にかばわれ軒先潜り込む


薄着だなあなたの輪郭なぞるTシャツ


自転車や音の花火に坂のぼる


浴衣買うあなたが気に入るといいな


まだつぼみフォーチュンクッキーユリの花


ねーねーと呼んでも君は波しぶき


日焼け止めあなたの前では無力です


涼風に寝顔を見せてくださいな


終電車離れ難さの蚊にさされ


虹出てるメール気付かず見上げる夕焼け


見てよ空背に夕焼けで後ろ歩き


百合つぼみ日に日にゆっくり心ひらく


降り出して翌日延期の花火かな


巾着から溶けてたらゴメン飴あげる


金魚帯キミを日蔭に隠す道


かき氷イチゴの方もおいしいね


タテに読むと
すごく
きれいな花火


好きですと云えば終わるの夏のよに


根気よく桃むく指先滴る水


寝汗うく君の睫毛を数えます


熱帯魚くるりときびすを返しけり


三分咲き猛暑に果てて沈黙す


この恋に『蛍の光』流れけり


ぽつかりと夏の花瓶を持て余す


窓開ける夏の終わりは秋の始まり

投稿者 midorim : 2008年08月04日 23:32

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